カトウ矯正歯科のブログ

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治療報告【反対咬合(受け口)】

 治療報告第5回目です。

 上下顎骨の前後的不調和が原因となっている骨格性反対咬合(下顎前突症)の治療方法についてご紹介します。この様なケースは経年的に上下顎骨のズレが進行し、したがって反対咬合(受け口)の範囲・度合いが悪化するのが特徴です。

 上顎骨の劣成長を改善し上下顎骨のズレを改善するため、下記のFMA(上顎前方牽引装置)を成長発育の旺盛な時期に使用すれば良好な治療効果が期待できます。

 〜FMA(上顎前方牽引装置)〜上顎歯列の固定式装置を支点にマスクタイプの装置で、ゴムリングを用いて数百グラムの力で上顎骨を前方に牽引することで、良好な上顎骨の成長を促進させることが可能になります。(在宅時間のみ装着して頂きます。)

 このFMAの効果は反対咬合(受け口)の改善のみならず、反対咬合の方の特徴的な上口唇の陥凹感も改善され、審美的なお口もとが得られます。

 

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初診時 7歳5ヵ月(小学2年生) 女性

主訴  反対咬合

 

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FMAを14カ月使用して頂き、前歯部の反対咬合の改善が認められました。

上下顎骨の前後的不調和(ズレ)の指標であるANBアングルもマイナス2°からプラス2°へと良い方向に変化しました。今後もFMAを続けていただくことでさらに良い変化が期待できると思われます。