治療報告【反対咬合(受け口)】
治療報告第3回目です。
初診時 11歳3ヵ月(小学5年生) 女性
主訴 受け口(反対咬合)
上顎歯列に叢生をともなう骨格性反対咬合症例で、非常に難易度の高いケースでしたが、患者さんの協力も良く、非抜歯にて良好な治療結果が得られました。
治療方針として、第1ステップ:Active Plateを用いた上顎前歯の前方移動。第2ステップ:マルチブラケット装置による叢生(乱くい歯)の改善。第3ステップ:Ⅲ級メカニクスによる咬合平面の変化を利用した咬合の確立、を計画しました。第3ステップの顎間エラスティックスを使用したⅢ級メカニクスによる咬合平面の変化による治療方法は、USC(University of Southern California )矯正学講座特有の治療法で、患者さんのゴム装着(着脱式)が必須です。今回は患者さんの積極的な協力が良好な治療結果につながったと考えています。
治療期間は3年2ヶ月、現在保定中です。
2012 ESLO(ヨーロッパ舌側矯正歯科学会)
院長の加藤です。
6/28~7/1まで、フランクフルトで開催されたESLO(ヨーロッパ舌側矯正歯科学会)に参加してきました。舌側矯正(歯の裏側に装置をとりつけて治療を行なう、見えない矯正治療)はヨーロッパが先進しており、このESLO学会は2年毎に開催される舌側矯正専門学会で、いつも大変勉強になります。
学会会場にて先輩の布川先生によるKeynote Lectureが行なわれました。いつも勉強になります。
ガラディナーでは世界各国の矯正専門医と意見交換ができました。
学会出張中は患者さんにはご迷惑をかけることとなりますが、新たな知識習得と研鑽を行なって、より高度な治療を提供できるように頑張っていきたいと思います。
治療報告 【上顎前突】
治療報告第2回目です。
初診時 9才4ヶ月 (小学4年生) 男性
診 断:骨格性上顎前突症(出歯)
成長発育期の骨格性上顎前突症は経年的に悪化します。早期のヘッドギアによる上顎骨の成長抑制治療が必要で、長期の治療期間を要します。この患者さんはねばり強くヘッドギアを使用され、また上顎左右第一小臼歯抜歯を行い、良好な結果が得られました。
もしヘッドギアによる治療が行われなければ、小臼歯抜歯だけではこのような治療結果は得られなかったでしょう。